2005年10月06日

人はあまのじゃくである

久しぶりに回収の極意〜交渉編〜を♪

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今日のテーマは、「あまのじゃく」
人ってのは、とにかくあまのじゃくである^^
笑っちゃうぐらい、あまのじゃくである(^0^)

とあるサラ金の取立て現場でのお話。
便宜上、登場人物を、
サラ金社員を「私」、
顧客を「鴨(カモ)」さんとする。



私 「鴨さん、お支払いが遅れてますが・・。」

 ※この鴨さん、今まで遅れた事のない顧客である。

鴨 「すいません、ちょっと急な出費があって・・
   1週間・・いや、2週間だけ待って頂けませんか?」

 ※こういう展開、破産検討中に多い。

私 「うちは支払いを遅れた場合、一括請求です。」

鴨 「え!?たったの3日ですよ。」

私 「ええ、でも、契約ですから。」

鴨 「わかりました。じゃあ2週間待ってくれたら全額返します。」

 ※この時点で確信する。2週間以内に受任通知が来る、と。

私 「待てません。今日、全額入金確認できないなら法的手続き取ります。」

鴨 「はぁ!?そんな無茶な!」

私 「いえ、夜逃げでもされたら困りますから。」

鴨 「(ドキッ!)そんな事しませんよ!(破産だっつの^^;)」

私 「その保証はありませんから、給料を押えておく必要がありますので。」

鴨 「裁判もなしに差し押さえは出来ないだろ!」

 ※さらに確信。弁護士の入れ知恵が入っている^^

私 「わかりました。では仮差押を検討します。」

鴨 「何だそれ!?」

私 「緊急に保全の必要がある場合、訴訟提起と同時に、
   『仮に』差押えしておく制度です。」

鴨 「・・・!(それは困る!)無茶言うな!」

私 「無茶ではありません。
   お知り合いに詳しい人がいれば、聞いてみてはどうですか?」

 ※あえて「弁護士に」とは言わない(笑)

鴨 「何とか助けてもらえませんか?^^;」

私 「そりゃ、私も鴨さんにはお世話になってますから、
   個人的には何とかしてあげたいのはやまやまですけど・・・・。」

鴨 「お願いしますよ^^;」

私 「ただ、私も会社員ですからね^^;
   大きな声では言えませんが、保証人を立ててもらったら・・・・。

鴨 「保証人ですか!?家内でもいいですか?」

私 「奥さんじゃ、保証人にはなりませんよ!同一家計じゃないですか!」

鴨 「ですよね・・・。でも、家族以外にはちょっと・・・。」

私 「正直、ご家族の保証では無意味ですけど、検討してみましょうか?」

鴨 「本当ですか!?(やっほ♪家内も一緒に破産だぴょ〜〜〜ん^^)」

私 「じゃあ審査してみます。30分後に電話下さい。」

 ※ここで、奥さんに審査の了承を取り、
  信用情報の確認を・・・
  チーン!奥さんも多重債務。一緒に破産するのは間違いない。

鴨 「どうでした?」

私 「ダメでした。保証能力なしです。」
   他に誰かいませんか?」

鴨 「学生の息子とかはダメですよね?21ですけど^^;」

私 「そんなの無理に決まってますよ!無収入じゃ、奥さんより条件悪いでしょ!」

鴨 「じゃあ、どうしようもないですよ・・・
   2週間待って下さいよ^^;」

私 「無理です。何とかしたい気持ちはありますけど、
   奥さん以外に、誰からも信用されていない、って事ですからねぇ・・・」

鴨 「!・・失礼な言い方だな!」

私 「すいません^^;でも結果的にそうでしょ?
   奥さん以外、誰も保証人にならない、ってのはそういう意味でしょ?」

鴨 「息子だって俺が言えば保証人にはなるぞ!」

私 「だって無収入じゃないですか^^;」

鴨 「バイトはしてるぞ!」

私 「別世帯ですか?」

鴨 「いや^^;同居だけど^^;」

私 「意味ないじゃないですか〜〜〜^^;」

鴨 「まぁね^^;」

私 「ん〜・・・しょうがないですねぇ・・・
   うちと鴨さんとのお付き合いですし、何とかしてみましょうか?」

鴨 「本当か!?」

私 「ええ・・ただ、学生だっていうのは伏せておいて下さいね・・・」

鴨 「助かるよ^^」



かくして、1週間後に弁護士から通知が届く。
依頼人は夫婦。
方針は「破産予定」


そして「私」は自宅へ電話する。

私 「鴨葱夫(ネギオ)さんいらっしゃいますか?」

鴨 「息子は学校だが・・・お、お前!まさか!」

私 「何ですか?『まさか』って?」

鴨 「息子の葱夫に請求するつもりじゃ!?」

私 「いや、つもりも何も、当たり前でしょ?」

鴨 「お前!相手は学生だぞ!」

私 「だから?葱夫くんは21歳ですよ。
   自分でした契約の意味ぐらいわかってるはずですが?」

鴨 「お前!まさか最初っから!?」




初めから「葱夫くんを保証人に!」なんて迫ると、
絶対に拒まれていたはずである。

「そんなの無理に決まってますよ!」というセリフで、
警戒心が解けたのである。

交渉において、相手にして欲しい行動がある場合、
本来のこちらの意図は、決して明かしてはいけない。
「して」と言われると「イヤ」というのが人間である。
それよりも厳しい条件を提示し、
妥協したフリをして、本来の目的を呑むのである。
交渉内容の「善悪」はひとまず置いておいて(笑)、
これが交渉ごとの鉄則である。

ちなみにこのストーリー、
鴨さんは弁護士費用すら分割で支払っており、
当然一括で支払う事はできない。
かと言って、無借金の息子まで弁護士に依頼する余裕はない。
結局、契約通りの利息を付けて、分割で支払ったそうである。
「私」の勤務するサラ金では、
破産前に一括回収をさせていた場合より、
利益が出たことは言うまでもない。

一括回収が最大の目的であると相手に思わせ、
その実、破産予定の契約からも、
将来に亘って、まだ利息を取り続けるという、
金融業者にとってのゴールデンパターンである。


このストーリー、
借金をしている立場から読めば、
相当、頭に来る内容かも知れない。
しかし、敵の作戦を知るという事は、
自分の作戦を立てる上でも、きっと有利に働くであろう。

世の中、善悪の判断基準だけで動くのではない。
多くは損得で動くものである。
あなただけは善悪で動きますか?



このブログは、
世の中の消費者がもっと賢くなり、
泣き寝入りをしない事を通じて、
「泣き寝入りを前提とした悪いヤツラ」を
社会から淘汰し、
その事をもって、
今より住みよい社会を作る事を目的としています。
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posted by 鬼 at 10:53 | Comment(12) | 回収の極意〜交渉編〜
この記事へのコメント
相変わらず読み応えある内容ですね^^ぽちっと

私も仕事柄、客先との交渉ごとが多くあります。
売るモノは、お金ではないですけど^^;
そういった(商売の極意みたいな)意味で面白く読ませて頂きました。

##体調復活しましたネ。
Posted by nikoniko at 2005年10月06日 11:48
nikonikoさん
もう元気です^^
ご心配お掛けしましたm(__)m
Posted by 鬼 at 2005年10月06日 21:10
面白かったです^^
昔会社の上司に車のローンの保証人になってもらった事がありますが、保証人になるのはデメリットはあってもメリットは無いですね・・・
本上司にはいまだに感謝していますけど^^
Posted by 借金親父 at 2005年10月07日 00:10
借金親父さん
「親父さんに感謝される」
というメリットを忘れていませんか?
冗談みたいですが、これは事実です。
保証人問題を語るとき、
ほとんど、この事を語る人はいませんが、
私の持論です。
「感謝される」というメリットはバカに出来ませんよ。
ただし、それは実は「見栄」なんですよね。
もし親父さんが払えなくなった時、
破産する、などの選択肢を親父さんが選べなくなるんです。
本当に相手の事を考えるのであれば、
断るのが本当の「優しさ」だと私は思います。
Posted by at 2005年10月07日 00:25
鬼さんこんにちは。僕は法律家なんかという大それた者ではありません。法律事務職の者です。労働基準法−情報なんちゃらという冴えないブログをやっとります。事務職なので法廷には立てません。出来るだけ裁判せずに解決させるのが仕事です。法廷に立てないので
Posted by お近くの者です。 at 2005年10月07日 07:55
お近くの方へ
そうでしたか^^社労士さんですね^^
でも社労士って、普通は会社の味方ですよね?
労働者を「合法にこき使う」お手伝いをする人、
というイメージがありますが、
労働者側の立場でお仕事をされているのですね。
感心します^^
でも、会社側ではなく労働者側で仕事をすると、
収入が確保できず、キツいんじゃないですか?^^;
Posted by at 2005年10月07日 09:09
交渉シリーズ終わらなくて良かったです。
おもしろかったです!

とりあえず”ぽちっ”で!

季節の変わり目ですから体調管理にはご留意を。
Posted by dramovies at 2005年10月07日 17:03
dramoviesさん
ありがとうございますm(__)m
交渉編は、思いついたらまたボチボチ書いていきますね^^
Posted by at 2005年10月07日 17:16
一応、月に150件ほど有料相談受けてます。(最近は商材作成のため停止していますが)

ですので、生活は大丈夫ですよ 笑

もし宜しければ、相互リンクをお願いできないでしょうか?

よろしくお願いいします。
Posted by 労働基準法−情報局 at 2005年10月07日 21:23
借り手が知恵をつければ、貸し手も知恵をつける
借り手が仮払い返却など賢くなってきたので
今後は貸し手もアノ手この手で回収をしようとするのですね

鴨さんは弁護士さんの指示どうりに動いたと思うのですが、このような破産予定後も取り立てる想定を弁護士さんも教えてくれればいいのに
・・・なんて思ったらいけないのかな?

ちなみにこの場合は「差し押さえてください」っていうのでいいのでしょうか

どうせ全額差し押さえは出来ないんですよね
Posted by Yayoi at 2005年10月07日 21:47
松井さん
で、いいですよね?^^
相互リンクは、逆アクセス方式を採っています。
貴ブログにリンクを貼られて、
アクセスがあれば自動的にリンクされますよ^^

めずらしい社労士さんですね♪
私の捉え方では、
社労士は、労働者とのトラブルの未然防止の為に、
就業規則を小細工(笑)するのを入れ知恵する仕事と思ってました。
※読者受けを狙って、
 やや表現をデフォルメしています。
 真面目な社労士さんごめんなさいm(__)m

松井さんはかなり珍しいタイプの社労士さんですね^^
Posted by 鬼 at 2005年10月08日 00:37
Yayoiさん
弁護士に債務整理を丸投げして安心しているから、
こうなるんです。
債務整理に限らず、
法律は法律家だけのものではありません。
法律は正義の味方ではありません。
それを知るものの味方です。
たかが同時廃止程度の手続きで、
弁護士に依頼しないと自分のケツも拭けないようでは、
借金問題を根本から解決するのは難しいでしょう。
破産者の中で、破産直後からヤミ金に手を出したり、
破産の事故情報が消えたらまた借りるような人は多いです。
私は、その様な人、
助けなくていいとさえ思いますよ^^
私は、被害者面をする債務者は嫌いです。
Posted by 鬼 at 2005年10月08日 00:48
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